MONEY LEDGER・解説

青色申告の帳簿づけ、実務ではどうやるか

青色申告と白色申告の違いは分かっても、「実際に何をすればいいのか」が分からず止まってしまう人は多いはずです。ここでは、開業してから確定申告までの実務の流れを、手順として整理します。

なぜ複式簿記が必要なのか

青色申告特別控除(最大65万円)を受けるには、複式簿記での記帳に加えて、e-Taxで申告するか、優良な電子帳簿を保存することが条件になります。55万円は、複式簿記などの要件を満たし、期限内に申告すれば受けられます(国税庁 No.2072)。単式簿記(家計簿のような一本の記録)ではなく、ひとつの取引を「借方」「貸方」の両面から記録する方式で、貸借対照表と損益計算書の作成・提出が必要です。

簿記の知識がないとハードルが高く感じますが、会計ソフトを使えばこの部分は自動化できます。freeeのように「○×形式の質問に答えるだけ」で複式簿記に変換してくれるソフトもあれば、マネーフォワードや弥生のように銀行口座・クレジットカードと連携して明細を自動取得し、仕訳の候補を出してくれるソフトもあります。どちらも、手作業で仕訳帳を書く必要はほぼありません。

実務の流れ

実務の流れは、開業届の提出から確定申告書の作成まで、大きく5ステップです。

  1. 開業届+青色申告承認申請書を提出する(青色申告の前提。原則、青色申告をしようとする年の3月15日まで。新規開業の場合は開業から2か月以内)
  2. 会計ソフトを決めて、銀行口座・クレジットカードを連携する
  3. レシート・領収書を月イチ程度でまとめて入力する(ためすぎると年明けに苦労します)
  4. 家事按分が必要な費用(家賃・通信費など)は、自分の基準を決めて毎年同じ基準で計上する
  5. 年が明けたら、貸借対照表・損益計算書を確認し、確定申告書を作成する

最低限そろえておく帳簿

青色申告(65万円控除)で必要な帳簿は、主要簿と補助簿に分かれます。

会計ソフトを使っていれば、これらはほぼ自動で作成されます。手書き・エクセルで青色申告をする場合は、自分でこれらを整備する必要があります。

つまずきやすいポイント

会計ソフト導入時の開始残高、家事按分の基準のブレ、翌年への繰越の3つが、特につまずきやすいポイントです。

会計ソフトそのものの選び方は「会計ソフトの選び方」に、青色申告と白色申告の制度的な違いは「青色申告と白色申告の違い」にまとめています。

主な出典

ここに挙げたのは主な参考資料であり、本文のすべての記述の根拠ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は、上記の公式ページでご確認ください。

確認日:2026年10月16日