MONEY LEDGER・解説

給与から天引きされる社会保険料の仕組み

天引きされている保険料の内訳

会社員の給与からは、主に健康保険料・厚生年金保険料・介護保険料(40歳以上65歳未満)・雇用保険料の4つが天引きされます。いずれも「標準報酬月額(≒毎月の給与のおおよその額)」または実際の賃金額に、決められた料率をかけて計算されます。会社と従業員で折半する保険料と、そうでないものがあります。

健康保険料

会社員の多くが加入する協会けんぽの場合、健康保険料率は都道府県ごとに異なり、令和8年度の全国平均は9.9%です。労使折半なので、本人負担はおおむね半分になります。大企業の健康保険組合に加入している場合は料率が異なることもあります。

厚生年金保険料

厚生年金保険料率は18.3%で、平成29年9月以降固定されています。事業主と被保険者とが半分ずつ負担するため、本人負担は9.15%です。将来受け取る年金額に直結する保険料でもあります。

介護保険料(40歳になると加わる)

40歳になると、健康保険料に上乗せする形で介護保険料の負担が始まります。令和8年度の料率は1.62%(前年度の1.59%から引き上げ)です。負担の分け方は、加入している健康保険の案内でご確認ください。65歳になると徴収方法が変わり、原則として年金からの天引きに切り替わります。

雇用保険料

雇用保険料は標準報酬月額ではなく、実際に支払われた賃金額に料率をかけて計算されます。令和8年度の一般の事業では、労働者負担は1,000分の5(0.5%)です。業種によって料率が異なります(農林水産・清酒製造業、建設業はやや高くなります)。

2026年4月から加わる「子ども・子育て支援金」

令和8年4月分(5月納付分)から、健康保険料に上乗せする形で「子ども・子育て支援金」の徴収が始まりました。料率は全国一律0.23%で、基本的に支援金額の半分は企業が負担するため、本人負担はその半分の0.115%です(こども家庭庁)。今後の料率は、協会けんぽのページでご確認ください。給与明細の健康保険料の欄に、これまでより少し多い金額が記載されているのはこのためです。

給与明細でどこを見ればいいか

給与明細には、通常「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」がそれぞれ別項目で記載されています(介護保険料は40歳以上のみ、健康保険料に合算されて表示されることが多いです)。標準報酬月額は、毎年7月に事業主が届出(算定基礎届)を行い、その年の9月分から新しい額に改定されます。そのため、昇給・降給があった年は天引き額が変わることがあります。

会社員が加入するこれらの社会保険料と、個人事業主が支払う国民健康保険・国民年金は仕組みが異なります。違いは「国民健康保険料の仕組み」にまとめています。

主な出典

ここに挙げたのは主な参考資料であり、本文のすべての記述の根拠ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は、上記の公式ページでご確認ください。

確認日:2026年10月16日