登録番号は取ったものの、実際に発行する請求書に何を書けばいいのか迷うことがあります。国税庁が定める記載事項をもとに整理します。
適格請求書に必要な6つの記載事項
適格請求書(インボイス)には、次の6つが記載されている必要があります。
- 発行事業者の氏名または名称、および登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象品目であればその旨)
- 税率ごとに区分して合計した対価の額、および適用税率
- 税率ごとに区分した消費税額等
- 書類の交付を受ける事業者(取引先)の氏名または名称
このうち「登録番号」「適用税率」「税率ごとに区分した消費税額等」の3つは、インボイス導入前の区分記載請求書にはなかった新しい記載事項です。
簡易インボイスでよい業種もある
小売業、飲食店業、タクシー業など不特定多数の相手に販売する業種は、「適格簡易請求書(簡易インボイス)」でよいとされています。この場合、「適用税率」または「税率ごとの消費税額等」のどちらか一方を記載すれば足り、取引先の氏名・名称も省略できます。レシートで対応できる業種が多いのはこのためです。
記載が漏れているとどうなるか
必要事項が漏れていると、受け取った側がその請求書をもとに仕入税額控除を受けられない可能性があります。特に見落としやすいのが「登録番号」と「税率ごとに区分した消費税額等」で、既存のフォーマットをそのまま使い続けていると漏れがちな項目でもあります。取引先から指摘される前に、発行している請求書のテンプレートを一度見直しておくと安心です。
書き方の実務
会計ソフトや請求書作成ソフトを使っている場合、登録番号を設定しておけば多くは自動で記載事項を満たす形式になります。手書きやExcelで作成している場合は、上記6項目がすべて入っているか、テンプレートの段階でチェックしておくとよいでしょう。
消費税の申告方法(簡易課税・2割特例など)によって、そもそもどこまで細かく管理する必要があるかも変わってきます。申告方法の選び方は「消費税の簡易課税と2割特例」に、インボイス登録するかどうかの判断材料は「インボイス制度と消費税」にまとめています。発行した請求書をどれくらいの期間保存しておく必要があるかは、「インボイス・帳簿の保存期間と電子帳簿保存法」で解説しています。
- 国税庁「No.6625 適格請求書等の記載事項」(令和8年4月1日現在法令等) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6625.htm
- 国税庁「No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)」(令和8年4月1日現在法令等) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6498.htm
ここに挙げたのは主な参考資料であり、本文のすべての記述の根拠ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は、上記の公式ページでご確認ください。
確認日:2026年10月16日